慶應義塾大学 四谷祭で発表
2019年10月19,20日 発表
慶應義塾大学のAMSSメンバーの尽力と四谷祭実行委員会のご協力で,慶應義塾大学の学園祭である四谷祭(東京,信濃町)にて発表を行うことができました。それまでの絵画認知の医学的基盤の展示・ポスター発表に加え,統合失調症とその当事者研究に関する問題提起と考察を発表しました。実行委員会の方々,大変ありがとうございました!
内容紹介
"芸術を「観て」患者を「診る」''
慶應義塾大学の信濃町キャンパスにて開催される医学部・看護医療学部による学園祭に参加しました。四谷祭の来場者の特徴に合わせ、芸術と医療のコラボレーションを前面に打ち出しました。ムンクの「叫び」は統合失調症の患者であったムンク自身の心理を表現しているのではないかと言われていますが、他にも芸術で心情の発露を行っている患者はいます。四谷祭展示では、患者であり芸術を学ぶ学生メンバーの描いた作品に、医学的にどのような症状の表出であるのか医学生が解釈を加えた作品を新規展示しました。患者の病態を医学的に捉えるのみで無く、一人一人がどのような心象風景を持っているのか、問診のみでは感じ取ることのできない領域を知ることができるブースとなったと思われ、芸術を「観る」ことは、医学的に「診る」ことに通じると感じていただけたのではないかと思います。また五月祭にて好評を得たバイノーラル体験ブースや、没入感・臨場感の面からバージョンアップした藝祭での映像作品を、来場者の皆様に楽しんでいただきました。
文責:O. H.
Invisible
(時間:約8分)
監督: Hatsuho Kosaka
この作品は実体験を基に一種の自己セラピーで制作されており、映像やインスタレーションを 通して様々な時間軸と立場で一つの事件を見る実験的な試みである。 その場に残された手がかりや残像を写し、鑑賞者の想像力を合わせて映像が完成する。私の記 憶ももはや断片的であり曖昧で、ましてや内装までも現場に行って驚くほど違っていた。文字が反 転している映像や、二つの天窓が多々あるが、被害を受けていた時に見ていた景色であり、自分 の情けない姿を鏡を通して見ていた世界であり、同時に、
“もしも被害を受けていなかったら...”という反対の世界線を表現している。
Art works→https://www.instagram.com/hatsuho_824/