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ストレスケア東京上野駅前クリニック 訪問

2020年2月  学び  

精神科における芸術の活用の実際を学ぶため,ストレスケア東京上野駅前クリニック(東京,上野)を訪問しました。アートを医療に活かす先進的な取り組みの現場から,今後の芸術と精神科医療の関わりを議論しました。院長の細川大雅先生をはじめ,医師・スタッフの方々,ありがとうございました!

2020年2月、「ストレスケア東京上野駅前クリニック」にて芸術療法を開拓なさっている細川大雅先生のクリニックを見学させていただきました。見学は、ご迷惑にならないよう数回にわけてお邪魔し、クリニックで日頃行われている療法プログラムをメンバーが体験させていただく形で行われ、「ACT・認知行動療法」「絵画教室ベーシック」の2種類を学びました。

 

見学後,何度もメンバーで感想と考察を共有する機会を設けました。個人的な体験と結びつけて考察したものもありましたので,ここではそのなかのごく一部を紹介します。メンバーでは今後もここで学んだことを活かし,芸術を医療で生かしていく具体的な手法の開発を目指しています。

​  メンバーによるレポート

"​多様な対話の手段を考えていきたい"

  • なぜこの企画に参加してみたいと考えたか
    →精神科の実習などの「レクレーション」で、さまざまな事情を抱えた患者さんが楽しそうに参加し、そこでコミュニケーションが生まれる場となっているのを目の当たりにしていた。クリニックでは、絵画教室などの形で医療と芸術が同時に行われていると伺い、実践的な医療と芸術の融合に興味があったので参加させて頂いた。

  • クリニックの取り組みの中で面白いと思ったこと
    →芸術によって、コミュニケーションや社会参加の機会がうまれること。

  • 私たちができそうだと思ったこと
    →治療に芸術を組み込むことによる、ゆるぎないメリットを見つけていきたい。また、クリニックで行われていることの幅を一層広げることに貢献したい。

  • 先生が話された内容で興味深いと思ったこと
    →“悩みを持った方を必要以上に「患者さん」として病人扱いしない”と、仰っていて興味深かった。「精神科」に抵抗のある方は多いと思うので、通いやすいと思う。芸術に対して医療ができることはないか,考えるきっかけになった。

(T.I.)

絵画教室の全体を通して、患者さんに素の自分をさらけ出させてそれを先生が肯定・評価することで患者さんの自己肯定感を高めることを目指していることを感じました。このようなことは絵画はもちろん、音楽でもできる可能性が十分あると思います。自己肯定感の向上をどうやって定量的に評価するかという問題はありますが、何らかの科学的なエビデンスをもった成果を示せると素敵だなと思います。

(T.S.) 

 

よく芸術療法はエビデンスがないと(治療効果が目に見えない、評価指標もはっきりしない)指摘されますが、先生は

“アートは説得するための手段ではなく、人生を有意義にするもの”

“意思疎通、自己表現が苦手である患者さんに、コミュニケーションツールとして芸術を利用する”

“理論的なもの、説得力のあるエビデンスに裏付けされた医療を基本として、それにプラスアルファで、芸術のような非言語のものを紹介したい。何の為に治療するのか?人生の生きがいへのきっかけを与えてあげる入り口としての芸術療法”

と、仰っていて、病態や治療に焦点を絞るのではなく、「アートを通して自分の気持ちを表現し、自己肯定感を高め、他の人との関わりを通して、患者さんの生き方や考え方に作用していく」という立場で一貫されていて、このような芸術の作用場面があるのだなと驚きました。

芸術が医療に入っていくとしたら、“コミュニケーションを円滑にする”という所において親和性が高そうです。コミュニケーションの助けになるようなアイデアをこれからAMSSで考えていきたいです。

(K.K.)

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