目標と活動内容
学ぶ
私たちは学生で、研究室に属するプロの研究者ではありません。よって顕微鏡や臨床的観察から情報を集めるのではなく、主に本や研究論文、芸術的実験、そして討論から学びを得ています。
しかし、出来るだけ具体的で広範な証拠に基づいた知識を得ることを目標としています。
私たちが追究する疑問には以下のようなものがあります:
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芸術の神経学的基盤は何か。
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人間は音楽、絵画、言語をどのようにして認識し、作り出すのか。これらに普遍的な機能は存在するか。
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様々な形式の芸術と、私たち自身(例えば情動、感情、気分)の間にある関係を、どのように定義することができるだろうか。
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芸術は臨床医学においてどの程度有効であるか。実際のアートセラピーの利点やそれを活かせる分野は、あるとすればどのようなものだろうか。
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創造性の源泉とは何か。人間はどのようにして能力を拡張し、新しいものを生み出しているのか。
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芸術の可能性とはどのようなものだろうか。たとえば、芸術および芸術家は私たちの生活にどれほど影響を与えているか。
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芸術表現の「最良の」方法とは何か。効果的な音楽演奏に関する一般的なメソッドには、科学で説明できる部分があるだろうか。
共有する
私たちにとって、話し合いおよび非言語的なコミュニケーションは最も大切なことです。様々なバックグラウンドや価値観、そして独自の関心を持った学生に対して自分のアイデアを表現し、現時点での芸術と科学の解釈を批判的に省察することにより、自らの知的限界を押し上げるよう努めています。主に芸術と科学という二つの領域に焦点を当てて議論していますが、その過程で哲学や倫理などあらゆる学問領域についても積極的に学びを深めています。
AMSSミーティング
現在いくつかのプロジェクトがあり、様々な学生が異なるプロジェクトに参加しています。月に1, 2回ほどオンライン・オフラインでのミーティングを開いて、進行中のプロジェクトの進捗状況を互いに伝え合い意見交換をします。ミーティングはAMSSの将来の方向性を決定する場所でもあります。このような場で出たアイディアが新たな発想の源になります。
創造する
何かを学びそれを共有するだけでは、新しいものを生み出すことはできません。私たちは、芸術と科学が相互に作用し刺激し合う機会を創出することに情熱を注いでいます。実際、我々が様々な場で発表してきたことはこうした情熱に基づいています。進行中および将来のプロジェクトの一部を以下に示しています(プロジェクトも参照)。これらの企画によって、私たちの活動に対する社会的・学術的な関心が少しでも生まれることを願っています。
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新しい科学的知見を芸術作品の鑑賞に適用する
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芸術に関する疑問をテーマとした実証実験を行う
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医学研究や科学研究にインスパイアされた革新的な芸術作品を製作する
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芸術および芸術家が臨床医学ひいては社会全般に参画するための枠組みを考える
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AMSSの広報活動をデザインする
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プロの研究者やアーティストを招待したシンポジウムを開催する
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病院でコンサートを開き、芸術的なワークショップを行う
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分かりやすい芸術作品を通じて複雑な医学的知識を広める