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AMSS Memoirs

2020. 6. 14

AMSS 音楽療法 (1)

  AMSS 音楽療法グループのキックオフミーティングで扱った議題や行われた議論,それを踏まえた考察をまとめる。

AMSS 音楽療法 キックオフミーティング

問題提起

小児精神医療の療育における芸術療法の役割について探求する場は少ない

 

目的

小児精神医療の療育おけるアートの役割を理論的・実践的に研究する。とくに小児自閉症の病態・症状に基づいた療育のアートの方法を考案する。

 

メンバー

小児精神医療の療育の理論と実践に興味があるメンバー

 

具体的な目標

・小児精神領域の医学・医療を学ぶ。とくに小児精神の病態・症状の多様性と共通性を探究する

・療育におけるアートの役割の理論的根拠を共有する

・療育の現場での疑問を共有し,医学的・アート的に解決していく

・医学生の低学年から精神科療育に興味を持ってもらう場にする

・小児精神領域における新たなアートを用いた療育に特化したツール・デバイスを開発する

背景:

中等度〜重度の自閉症の療育に関わるメンバーによる観察:

・音が鳴るおもちゃ、ものを好む子は多い(音が鳴る絵本、電子ピアノ、喋ってくれるぬいぐるみ、タンバリン、太鼓など)
・音以外にはスクイーズなどの触覚に訴えるものが人気。

・自閉症のこだわりの範囲は広い。目が合わない、言葉の表現が苦手など基本的な習性は一緒でも、こだわりや習性が全然違う。

・療育では、市販の(幼児向けの)ものを使っている。

問題提起

・個別の特性→対処の仕方のカテゴライズをある程度できたら職員側もやりやすいかもしれない。(音楽セッションのやり方も児童の特性に変わってくる。そこに経験知などのガイドライン的なものないか)

・自閉の子たちが好きそうな、感覚(音、振動、触覚など)に訴えるポイントを詰めたデバイスを作れたら。
・親と子供のコミュニケーション促進するようなデバイスがあったらいいのでは。親も一緒に癒されると感じられるデバイスも良い。

 

次回の課題(6/28)

・ASDの症状の多様性(具体的に)を調べる。
・アプローチ方法(薬物療法など以外に、ASD児との接し方でどのような工夫があるか)を調べる。
・ASDの療法・対処法に関する研究の現状をまとめる。
・ASDの病態生理をする。(特に報酬系・感覚処理について)
・デバイスやおもちゃのアイデアを発表する。どんな刺激に訴える工夫をするかなど、アイデア出しを行う。

​増田康隆, 小林香音

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